MIXGAMESストラテジー Badugi 第9章 トーナメント / ICM 32/35
第9章 トーナメント / ICM page 32 / 35

ICM — バドゥーギでは何が変わるか

トーナメントのチップは賞金に線形換算できない。
その換算表が ICM で、数字は厳密に計算できる。
ここで大事なのは一般論ではなく、この種目のどの判断が動くか。

4人残り・3人まで賞金(50 / 30 / 20)。チップ総量を 100 とする。

チップ(全体比)賞金期待値(ICM)チップ1点の価値
40%33.6%×0.84
30%29.5%×0.98
20%23.6%×1.18
10%13.3%×1.33

同じ条件で4人が横並びのとき、1人からのオールインを受けるか:

選択賞金期待値
降りる25.0%
受けて勝つ38.3%
受けて負ける0.0%
コールに必要な勝率65.2%
(チップ期待値なら)50.0%

Malmuth-Harville の数え上げ(厳密)。ベットの巧拙・ポジション・種目差は入らない換算表であり、戦略そのものではない。

要点だけ。チップの4割を持つ1位の1点は 0.84 に目減りし、 1割しか無い4位の1点は 1.33 倍。増やす価値より、失う痛みが常に大きい。 バブルでオールインを受けるのに、チップ期待値なら 50% でよいところ ICM では 65.2% 要る——15pt のリスクプレミアム。打つ側は逆に、この 15pt ぶん相手を降ろしやすい。

向きバドゥーギで具体的に動く判断
締める 完成へのブラフキャッチ。 平時は「完成していれば受ける」が基準だが、バブルでは高い完成の薄いキャッチから捨てる。この種目で一番よく出る判断
2枚引きの参加。 元から後ろ限定の手を、さらに切る
高い完成での上げ合い。 キャップまでの持ち出しが、プレミアム込みで見合わなくなる
緩める スノー。相手のキャッチ基準が上がるバブルは、もともと通るブラフがさらに通る
1枚引きどうしの圧。 8割外し合う場面で、先にベットする側の取り分が増える

「相手が降りられない強さ」より「相手が降りたくなる場面」を数える。 バドゥーギのバブルは後者が一番増える—— 完成1つで押し切れる回が多いのはこのため。