ソルバーの答え① — OOP(先に動く側)
ここからは方針ではなく解いた結果。
お互いが「9以下のスリーカードから1枚引いた」状態で最終ラウンドを迎えた場面を、どちらも搾取されない組み合わせ(均衡)まで解いてある。
自分の手ごとに、起こりうる分岐の頻度を全部並べる。
| 自分の手 | 自分のアクション | 相手のアクション | 自分のアクション | 相手のアクション | 自分のアクション |
|---|---|---|---|---|---|
| 完成(5 以下)レンジの 0.5% | ベット 74.5% | レイズ | レイズ 100.0% | リレイズ | コール 100.0% |
| チェック 25.5% | ベット | レイズ 100.0% | リレイズ | レイズ 100.0% | |
| 完成(6〜8)レンジの 6.3% | ベット 70.3% | レイズ | レイズ 100.0% | リレイズ | コール 93.7% / フォールド 6.3% |
| チェック 29.7% | ベット | レイズ 100.0% | リレイズ | レイズ 59.5% / コール 40.5% | |
| 完成(9〜J)レンジの 9.5% | ベット 57.5% | レイズ | レイズ 10.0% / コール 90.0% | リレイズ | コール 92.9% / フォールド 7.1% |
| チェック 42.5% | ベット | レイズ 100.0% | リレイズ | レイズ 1.0% / コール 93.0% / フォールド 6.0% | |
| 完成(Q 以上)レンジの 4.1% | ベット 77.5% | レイズ | コール 99.7% | リレイズ | コール 99.4% / フォールド 0.6% |
| チェック 22.5% | ベット | レイズ 99.3% / コール 0.7% | リレイズ | レイズ 1.4% / コール 52.4% / フォールド 46.2% | |
| スリーカード(5 以下)レンジの 12.4% | ベット 80.6% | レイズ | レイズ 0.5% / コール 89.8% / フォールド 9.7% | リレイズ | コール 29.2% / フォールド 70.8% |
| チェック 19.4% | ベット | レイズ 2.6% / コール 97.4% | リレイズ | レイズ 86.6% / コール 1.9% / フォールド 11.5% | |
| スリーカード(6〜8)レンジの 44.8% | ベット 25.2% | レイズ | レイズ 27.9% / コール 47.2% / フォールド 25.0% | リレイズ | コール 55.0% / フォールド 45.0% |
| チェック 74.8% | ベット | レイズ 1.1% / コール 89.5% / フォールド 9.4% | リレイズ | レイズ 53.6% / コール 6.5% / フォールド 39.9% | |
| スリーカード(9 以上)レンジの 22.4% | ベット 29.9% | レイズ | レイズ 13.3% / コール 8.2% / フォールド 78.5% | リレイズ | コール 47.3% / フォールド 52.7% |
| チェック 70.1% | ベット | レイズ 3.0% / コール 24.5% / フォールド 72.4% | リレイズ | レイズ 4.8% / コール 2.2% / フォールド 93.0% |
左から順に手番が進む。相手がコールした/降りた枝はそこで終わる。右の列は、ひとつ左で自分がレイズしたときだけ通る枝なので、そこへ来る回数は左の頻度に掛け算で効く。
自分から打つのは 57.5〜77.5%。残りはチェックに回すが、チェックした完成手は打たれたら 99〜100% 上げる。チェック=弱い、ではない。 一番チェックに回るのは 完成(9〜J)の 57.5%—— 上げ返す形を残す価値が一番高い帯。
打ってレイズされたとき、8以下の完成だけが 100% 上げ返す。完成(9〜J)は 10.0%、完成(Q 以上)は 0.3% しか上げず、中途半端な完成はコールに落ちる。代わりにスリーカード(6〜8)が 27.9%、スリーカード(9 以上)が 13.3% 上げ返す—— レンジが二極化する。
初手で最も打つのは スリーカード(5 以下)の 80.6%。どの完成手より高い。完成していないのに打てるのは相手の8割も完成していないから。逆に中途半端なスリーカードは 25.2〜29.9% しか打たず、チェックレイズは 1.1〜3.0%—— ブラフを混ぜるのは「打つ」側であって「上げ返す」側ではない。
完成(Q 以上)は、自分からベットしてレイズされたら 99.7% コールして終わる—— 上げ返さない。ところがチェックして打たれた場合は 99.3% でチェックレイズし、そこからリレイズされると 46.2% フォールドする。同じ手が、先に打ったかどうかで「受けて終わる」か「上げてから降りる」かに分かれる。
スリーカード(5 以下)がチェックレイズするのは 2.6% しかない。ところがその枝でリレイズされると、86.6% でさらに上げ返す。細い枝だが、木の中で最も攻撃的な一点—— 薄いレンジほど、深いところで強く出る。
前提と、その限界。両者のレンジは「9以下・別ランク・別スートの3枚を等確率で残し、そこから1枚引いた」全通り—— 前のラウンドの打ち合いから導いたものではなく、こちらが置いた仮定。実戦では、前ラウンドで打っていた側のレンジはもっと強い。解いているのは最終ベットラウンドだけで、キャップまでの上げ合いは全部入っている(ポット 8.5BB・ビッグベット 2BB・キャップ4本)。反復 6,000回なので近似解であって、厳密な均衡ではない。この場面に来る手のうち完成しているのは 20.4%で、残り8割はスリーカード—— この偏りが上の頻度をほとんど決めている。打つレンジに混ざるブラフは 16.2%。